蒼野甘夏 憧憬 延長版 of Gallery Forgotten Dreams

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Art Gallery
Gallery Forgotten Dreams





蒼野甘夏  憧 憬
延長版

鏡女房-DM用.jpg



2014年 5月14日(水) ~ 6月15日(日)

12:00 ~ 19:00
月・火曜休


         大変ご好評につき、展示期間を延長いたします。
        より多くの方に御覧いただければ幸いです。
        お嫁入り作品は旅立っていき、新たに何点かの作品を展示する予定です。

        今回遠方からもたくさんの方においでいただき、新たな御縁を数多く結ぶことが出来ました。
        作品の魅力に取り憑かれてしまうのか、お客さまの滞在時間がいつも以上にぐっと長いのも特徴です。

        展示替えと作品発送などのために5/7~13はお休みさせていただきますのでご注意下さい。
        また追加作品は途中からの展示となる場合があります。
        最新の情報は遠慮無くお問い合わせ下さい。
        facebookページなどでも告知する予定です。
        未見の方は、今度こそ、お見逃し無く。



      以下は4~5月に開催した「蒼野甘夏 憧憬」の解説文です。

        凛とした佇まい。

        蒼野甘夏の作品を一言で表現するとしたらまずはこの言葉が思い浮かぶ。

        すっきりとした画面構成に艶やかで生き生きと描かれた動植物や人間(特に女性)。
        その筆致は常に真直で軽やかでありながら力強さにも欠けてはいない。時に勇壮ですらある。
        品格に溢れ、それでいて堅苦しさはなくむしろ洒脱な趣があり、遊び心も充分で見ていると心が弾んでくる。
        その清心にして一本芯が通った風情から、何物にも寄り掛かることなくすっくと独り立ちしているような風格を感じる
       ことが出来る。

        こうした伸びやかで大らかな画風、というのは多分に蒼野が北海道という地に生まれ暮らしていることにも拠って
       いるに違いない。
        彼の地では、都会と自然とが隔てなくするりと溶け合っている。
        また、風景のスケールがひときわ大きく空間に満ち溢れている。
        彼女がほとんど無背景で空間の広い画面を創り出すのも、そういった景色に長く親しんできたことにも由来して
       いるのかも知れない。

        さらに、主要モティーフ以外の描写、例えば波や雲といったものについては、極めて記号化された表現になっている。
        そのことが一層のクールさを加え、デザイン的な美しさを際立たせている。
        しかし、本来日本の美術とはそういうものだったのだ。尾形光琳などは今見ても優れたデザイナーだと感じさせられる
       ことが度々だし、障壁画や屏風など、室内を飾る装飾としての要素を多分に負ってきているからだ。

        変わっていくものと変わらないもの。

        これが蒼野作品を表すもう一つのキーワードである。
        日本画が古来扱ってきたテーマである自然と人間、という構図は変わらないものの、そこで扱われている動植物は
       時に新鮮である。
        例えば鮫であり珊瑚であり、といったように。

        また、妖怪も好んで取り上げている題材となっている。
        これも、現代においては京極夏彦などの功績により新たな価値と魅力が再発見されているところであり、歴史のある
       テーマであると共に、極めて現代的なモティーフであるとも言える。
        そして、そこでも蒼野の持つ品格により決してグロテスクなものにはならない。伝応擧の幽霊画がそうであるように。
        妖怪や怪談というものは現実と非現実のあわいに息づく不確かな存在であり、その存在の曖昧さが接する者の
       想像力をかき立ててくれる。
       これもまた興味・関心を弥増すポイントの一つとなっている。

        このように、テーマや構図、描法など日本画の持つ枠組みを活かしながら、そこに新しい血脈を違和感なく取り込み
       溶け込ませている。
        元々伝統というものは常に新しい挑戦を行ない続けることによって継承されさらに発展していく。
        宗達・光琳の途を受け継ぎながら斬新とも言える世界へと進化させた鈴木其一を思い出してみてもそれは明らかで
       ある。

        こうしたことを通じて、現代においてなお新たな美術作品を生み出していく、ということの意味・意義を改めて実感し
       納得させてくれ、その作品に巡り逢えたことを幸せに感じさせてくれる。
        それが、蒼野絵画の持つ最大の魅力であることは間違いない。




作者のことば


     私を牽引する、憧れ。
     その源は、
     生まれ育った故郷の自然にあり、先人達によって培われてきたうつくしいものを愛でる
     こころにあり、勢いを増しながら常に新しい風を運んでくる現在の街の空気にあります。
     日々めまぐるしく変化し続ける私たちの暮らし方へ、これまでと全く変わることのない、
     けれども、これまでとは少しだけ違った景色を描くことができたらと思うのです。






あおのあまなつ profile



1973年生
北海道女子短期大学工芸美術科 卒業
札幌市在住
無所属

[主な個展]
2011 音楽と酒と人と日本画(STV北2条ビル/札幌)
     蒼野甘夏日本画展(月形温泉別館/北海道)
2012 青灰礼讃(ギャラリーRetara/札幌)
     蒼野甘夏日本画展(新篠津村自治センター/北海道)
2013 蒼野甘夏日本画展(三越ギャラリー/札幌)
     蒼野甘夏日本画展(月形樺戸博物館/北海道)
2014 道銀芸術文化奨励賞受賞記念 蒼野甘夏日本画展 ゆめ(らいらっくぎゃらりぃ/札幌)


[主なグループ展]
2011 札幌のアーティスト50人展(ギャラリーRetara/札幌)
     Young Artists Japan(六本木ラ・フォーレミュージアム/東京)
     JRタワーアートプラネッツ
          「織姫たちのスイーツアート~楽しい現代美術入門~」(プラニスホール/札幌)
     道展新鋭展(時計台ギャラリー/札幌)
     第30回損保ジャパン美術財団選抜奨励展(東郷青児美術館/東京)
2012 シブヤスタイル(渋谷西武美術画廊/東京)
     札幌のアーティスト50人展(ギャラリーRetara/札幌)     
     風景の気配(新宿眼科画廊/東京)
     山展(さいとうギャラリー/札幌)
     Nine Colors VI(渋谷西武美術画廊/東京)
2013 札幌のアーティスト50人展(ギャラリーレタラ/札幌)
     アクア-ライン 札幌美術展(札幌芸術の森美術館/札幌)
     クリスマス展(新生堂/東京)     
     忘れられた夢(Gallery Forgotten Dreams/東京)
     現代茶の湯展 縁-enishi-(渋谷西武美術画廊/東京)
     INTRO -山本冬彦が選ぶ若手作家展-(The Artcomplex Center of Tokyo/東京) 
     Nine Colors Ⅶ(渋谷西武美術画廊、池袋西武美術画廊/東京)
     VOCA展2013(上野の森美術館/東京)
     鼓動する日本画(網走市立美術館、モエレ沼公園ガラスのピラミッド、岩見沢絵画ホール
                松島正幸記念館、木田金次郎美術館/北海道)
     13-14展(さいとうギャラリー/札幌)
2014 和を楽しむ(茶廊法邑/札幌)

[受賞歴]
2011 Young Artists Japan 準優勝
     第30回損保ジャパン美術財団選抜奨励展 秀作賞
2014 道銀芸術文化奨励賞受賞

[収蔵]
2012 天井画奉納(開原寺/北海道美深町)
     月形樺戸博物館(北海道月形町)
     新篠津村役場(北海道新篠津村)


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